こんにちは。
はしりびとです。
今回のテーマは、
販売のプロによる【安全に楽しむ為のトレランのはじめ方】
です!
その中から、
第3章:『トレランシューズの選び方<入門編>』
PART1:トレランシューズの特徴を知る
を語らせていただきます!
このテーマは、全6章で語らせていただきます!
概要は↓の記事を読んでみてください。
1.前回のおさらい
前回は、おさえて欲しいトレラン基本知識について語らせていただきました。
トレイルランを始めるに辺り、抑えて欲しい知識は大きく4つあり、
①トレラン(スカイランニング)には、専用のトレランシューズで行く、②【距離】だけでなく【累積標高差】をチェックして行ってほしい、③【距離】【累積標高差】を把握して、荷物量を決定させることが重要、④初心者は始めは【ショートレンジ(5~45km)】で【累積標高差1000m程度】から始めるのが良い ※入門者はもっと短いほうがいい
を説明させていただきました!
そして、トレランの種類(スカイランとの違い)・距離の分類に関してもご紹介させて頂きました。
↓前回の記事はコチラ
第3、4章では、『トレラン(スカイランニング)には、専用のトレランシューズで行く』にフォーカスし、『トレランシューズとは??』~『トレランシューズの選び方』まで、徹底説明させていただきます。
まずは、今回のテーマであるトレランシューズの特徴を知っていただきます!
是非、最後までお読みください!

また、何度も記載している通り、
「山(トレイル)」に入る場合は、基本自力でなんとかするしかありません!!
万一の可能性を想定し、たとえ短い時間・知っている山でも、備えをしなければなりません!
そして、何よりその万一が起きないように、しっかりした「装備」と「計画」をしなければなりません!
トレイルランを安全に楽しむ為の、【基本の考え方】はこれに集約されております。
必ず忘れないでください!!

2.『トレランSH』と『ロード用SH』の違い
『トレランSH』と『ロード用シューズ』の違いは、大きく3つです!
→ロードシューズと比べて、アウトソールのグリップが大きくて深い ②ミッドソールの安定感 →ロードシューズと比べて、ミッドソールの硬度が硬い ③トゥガード(爪先補強)の強さ →ロードシューズと比べて、爪先トゥガードが硬く頑丈 では、それぞれの違いを細かく見ていきましょう!! 早速、画像とともに見比べてみましょう!! ↓ロード用シューズ(クッションタイプ)のラグ ロードシューズ(クッションタイプ)は、路面が整備されて安定しているところを走る為、大きなブロック調でフラットなグリップになっています。コンクリートで着地する際、地面が硬いのでアウトソールのグリップ意匠が大きい方が安定して着地ができます。トレイルランで使用すると、全くグリップは役に立たないので滑る危険しかありません。 ↓ロード用シューズ(レーシングタイプ)のラグ ロードシューズ(レーシングタイプ)は、路面が整備されて安定しているところを走る為、スピードを出して走れるように、浅くて細いグリップになっています。とにかくロードでのスピードを求める際には、この細いグリップ形状は力を入れやすくレーシングタイプに適しています。トレイルランで使用すると、整備されたトレイルは多少なんとかなるが、整備されていないトレイルでは、役に立たないので滑る危険しかありません。 ↓トレランシューズのラグ トレランシューズは、路面が整備されておらず土や泥などがあり不安定であるため、しっかり地面にグリップが刺さるように、大きくて深いものになっています。どんなトレイルであろうと、ある程度は滑りにくく走ることが可能です。但し、オンロードでのランニングで使用すると、ラグが深いほど安定感がなくなるので注意が必要です。 そうです!そして、見ての通り、 トレランシューズのラグ(グリップ)は大きくて深い のが特徴です。 登りのシーンでは、グリップが噛めず滑ってしまうと、余分な力と神経を使って登るため疲労度や筋使用量が倍増します。 下りのシーンでも、グリップが噛めず滑ってしまうと、恐怖になり余分な力と神経を使って下ることになります。 このようなリスクを回避するためにも、トレランシューズはしっかりとラグが深く付いているものが多いのです!! 画像とともに見比べてみましょう!! ↓ロード用シューズのミッドソール ロード用シューズは、路面がコンクリートなどの硬い路面で使用することが前提なので、高いクッション性と柔らかさが求められます。ロード用シューズにおいて、安定性も重要ではありますが、初心者ほど高いクッション性が必要になりますし、最近では薄いモデルでもクッション性が高いものが多いです。このような柔らかい素材で不安定な足場のトレイルを走ってしまうと、バランスが取りにくく、捻挫や関節トラブルの原因になります。 ↓トレランシューズのミッドソール トレランシューズは、路面が整備されていない土や泥など不安定な路面を走る前提なので、着地から蹴りだし時まで足がブレないようにするために、安定感を重要視しています。クッション性を無視しているわけではありませんが、トレイルでは土そのものにクッション性があるので、やわらかい土にやわらかい靴を履いてしまうと不安定になるだけなので、あまりクッション性を高めません。(むしろ、トレイルランで一番多いケガの『捻挫』を誘発する可能性がある)商品によっては、ミッドソールに薄くて硬い樹脂プレートを入れて安定感を出すものもあるくらい、安定感の高いミッドソールを採用します。(屈曲性とクッション性はダウンしますが、それだけ安定感が高いことが大事だということです) その通りです!トレランシューズのミッドソールの硬さに、皆様最初は驚かれますが、トレイルに行くと、この硬さがちょうどよく感じるはずです! トレランシューズのミッドソールはクッションよりも安定性が重要 なのです。 その為、初心者の方は、オンロード(コンクリート)でトレランシューズを履くとクッション性がなさすぎて反対にケガをしてしまう可能性があります。『トレランシューズはトレイルで使用する』ということをしっかり覚えておいてください。 トレイルにおける安全性を考えると、シャンクでは安心できるほどの安定性を保つことが難しく、より安定性の高い『フラットソール』が多いのです。その分重量が増しますが、安全に楽む為にトレイルは『フラットソール』が主流です。 ↓シャンクの説明は下記参照ください 但し、最初にも言ったとおり、トレイルでは自分の身は自分で守るのが前提です。相当慣れるまではこういったシューズに手を出さないことをおすすめします 画像とともに見比べてみましょう! ↓ロード用シューズのトゥガード ロード用シューズは、走っている路面で多少のアップダウンはあるものの、地面が凸凹していたり障害物があるわけではないので、爪先を足あたりよく柔らかく作っています。また、最近はシームレス加工が人気で、爪先に詰まる感覚をより軽減できる設計が多いです。爪先の柔らかいロード用シューズで足場の悪いトレイルを走るのはとてもハイリスクです。 ↓トレランシューズのトゥガード トレランシューズは、走っている路面が凸凹していたり、障害物(石や木)がいつどこで現れるかわからないので、当たっても怪我しないように硬く作っています。トゥガードの重要性は、勢いが出る下りのシーンで発揮されることが多いです。その分、爪先部の窮屈さを感じるため、ロードシューズよりも1サイズ大きめで選ぶことが多いです。万一、爪先が怪我をすると山の中を歩行することすら困難になる可能性があるので、トゥガードの補強は非常に重要です! 「たかが爪先補強がそんなに重要なの?」と思うかもしれませんが、本当に重要です!トップモデルですら、トゥガード補強は施しています。それほど重要な機能なのです。 トレランシューズはトゥガードが強い これをしっかり覚えておいてください!! 最後に、トレッキングSHとの違いを説明しておきます。 【トレッキングシューズは、山を安全に歩くために作られたシューズ】です。 トレランとの大きな違いは、【歩く】か【走る】かの違いです。 【歩く】為のトレッキングシューズは、【走る】為のトレランシューズのような<高い走行効率>や<軽量性>や<動きやすさ>は重要視せず、とにかく安全を第一に考えます。 その為、 ・走るよりも歩くほうが身体が受ける衝撃は少ないので、より安定感を高めて安全性を高めるのがトレッキングSHです。 ②トレッキングSHの方が、前足部の屈曲性が硬い ・トレランSHはランをする前提なので、走行性を高める為にMP関節部の屈曲性は柔軟でなくてはならない。(屈曲しない状態で走ると、足運びがスムースにできなくなるので、かえって怪我のリスクが高まることにもなります) ・一方、トレッキングSHは、前足部が屈曲しすぎるとふくらはぎが疲れやすくなるため、少し固くしている ↓トレランSHの屈曲性 ↓トレッキングSHの屈曲性 ③トレッキングSHの方が、守るために様々なパーツをつけているので重い ・ミッドカットの設計が多いのもその1つです。歩くペースが遅くなろうと、足首の保護を優先しています。 その通りです!! トレッキングシューズの【安全性】と、ロード用ランニングシューズの【走行性】を掛けわせたのが、トレランシューズです!! 安全にトレランを楽しむ為のシューズは、まさにこの2つのシューズの良さをいいとこどりした【トレランシューズ】以外にないのです!! トレランはトレランシューズを選びましょう!!! 以上で、 第3章:『トレランシューズの選び方<入門編>』 PART1:トレランシューズの特徴を知る は終了となります。 簡単にまとめると、 ・トレランシューズは、トレッキングシューズの【安全性】と、ロード用ランニングシューズの【走行性】を掛けわせたもので、安全にトレランを楽しむ為に代えのない専用シューズである そして、【ロード用SH】と比べて、 ・ラグ(グリップ)が大きくて深い ・ミッドソールはクッションよりも安定性が重要 ・トゥガードが強い 【トレッキングSH】と比べて、 ・走行を邪魔しない硬すぎないミッドソール ・走行を邪魔しないほどよく曲がる前足部の屈曲性 ・重すぎないようにしながら安全パーツを補強 今回でトレランシューズの必要性をご理解いただけたかと思います! 次回、PART2:トレランシューズのサイズ選びを知るでは、更に安全にトレランシューズを使用する際のポイント・注意点を説明いたします。 それでは、 第3章:『トレランシューズの選び方<入門編>』 PART2:トレランシューズのサイズ選びを知るに続きます! ↓ ↓ブログランキングに参加しています! 『読んだよ!』のポチッとをしていただけるととても嬉しいです! ランニングが大好きで、大手スポーツ店のランニングコーナーで働いて10年『はしりびと』です。多くの商品を使用体感し、全国の店員へのランニング知識の指導、ランニング新製品のアナライザー(製品特徴を分析する仕事)などをしております。ランナーとしても、サブ3、サブ9を達成。夢は【楽しく健康にランニングをお手伝いすること】です。
3.違い①:『ラグ(グリップ)の深さ』
4.違い②:『ミッドソールの安定感』
5.違い③:『トゥガード(爪先補強)の強さ』
6.トレッキングSHとの違い
・トレッキングは、一歩ずつ確実に身体を安定させてゆっくり歩く為、ブレにくいように硬く、更にソール面積も広く作っています。
7.まとめ