こんにちは。
はしりびとです。
【失敗しないランニングシューズの選び方<実践編>】PART1:
『クッショニングの主要モデル比較を知る』
を語らせていただきます!
このテーマは、全7PARTで語らせていただきます!
概要は↓の記事を読んでみてください。
1.はじめに
今回のテーマ【実践編】の冒頭にて、<クッショニング>、<トレーニング>、<レーシングトレーニング>、<レーシング>、<ナチュラル>、<ベアフット>、<厚底カーボン>の7つのカテゴリーの主要モデルを紹介しました。当然紹介をした分で全モデルではありませんが、その主要モデルを理解できれば十分違いを理解できるようになります!
今回は、その7つのカテゴリーの中の1つ『クッショニング編』です!クッショニング代表商品の比較分類をします!
大会に出る【初心者ランナー~上級者ランナー】、大会に出ない【ヘルス系ランナー、トレーニング系ランナー、ファンランナー】まで、全ての方が選ぶ可能性のあるカテゴリーとなります!是非、皆様覚えてもらえればと思います!

それでは早速、4大機能による比較分類を行い、商品単品の違いを見ていきましょう!!
【機能編】のPART1で説明した『シューズ構成部の名称』、PART2で説明した『9大機能』を用いますので、読み返してからのほうが分かりやすいです!
2.『クッショニング』主要モデルの比較一覧表
先に、クッショニング主要モデルの4大機能による比較一覧表を発表します!!
クッショニング主要モデルの比較一覧表
主要モデル | ミッドソール | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
ASICS / GEL-KAYANO27![]()
|
GEL | ★★★★★
5 |
★★★☆☆
3 |
★★★★★
5 |
★★☆☆☆
2 |
FLYTEFOAM | ★★★☆☆
3 |
★★★☆☆
3 |
★★★☆☆
3 |
★★★★☆
4 |
|
ASICS / ROAD BLAST RX![]() |
FLYTEFOAM
BLAST |
★★★★☆
4 |
★★★★☆
4 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
MIZUNO / WAVE RIDER23![]() |
MIZUNO
WAVE |
★★★★☆
4 |
★★★☆☆
3 |
★★★★★
5 |
★★★☆☆
3 |
NIKE / REACT INFINITY ![]() |
REACT | ★★★★☆
4 |
★★★☆☆
3 |
★★★☆☆
3 |
★★★★☆
4 |
ADIDAS / ASTRARUN![]() |
BOOST | ★★★★☆
4 |
★★★★★
5 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
主要モデル | ミッドソール | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
2.主要モデルの商品単品の違い
では、この5つのモデルを紐解いていこうと思います!!

・『クッションと安定性に長けたGEL』と『軽量性と自然な履き心地を有するFLYTEFOAM』を融合させたことで、クッション・安定だけでなく軽量性も備わったモデル(但し、それでも5モデルの中では重要はある方)。 ②群を抜いたクッション性と安定性 ・5モデルの中では最もクッション性と安定性が高く、その両立のレベルも最高峰です。これから走り始めるランナー・すでに走っている中級者/上級者ランナーで、『とにかく怪我をしたくないシューズ・怪我リスク回避用の疲労抜き用シューズをお探しの方』は、これをおすすめします。 ・また、日本人の足にフィットしやすい『ヒールカウンター』が、走行時に踵が動かないように固定し、着地時に脚や身体がぶれないように安定させます。まさに、クッション性と安定性のハイブリッドモデルです。 ③反発性(推進力)がないわけではない ・【ランナーの足をケガから守る】という目的を一番高めている為、5モデルの中では反発性(推進力)は一番感じにくいかもしれません。しかし、全くないというわけではありません。GELの形状を波型構造(MIZUNO WAVEと似た形状)にしているため、少ない反発を前方方向に進める設計をしています。また、アウトソール部にある『シャンク』は、着地時の安定性はもちろん、反発性を高めてくれるので蹴り出し時の反発を高めてくれます。 ↓GELの波型 ・『クッションと安定性に長けたMIZUNO WAVE』ですが、素材そのもので機能を発揮するタイプではないので、『KAYANO27』と比べて実際の履き心地は軽く感じる特徴があります。(但し、5モデルの中ではKAYANOについで重い) ②安定性が最大の魅力 ・同じクッション・安定タイプの『KAYANO27』と比べると、ややクッション性は劣るところがありますが、安定性では『WAVERIDER23』が最も高いでしょう。それは、素材ではなくMIZUNO WAVEが樹脂プレートで出来ているからです。樹脂プレート方が大きな衝撃がかかった際にはぶれにくいのです。 ・KAYANO27同様に、これから走り始めるランナー・すでに走っている中級者/上級者ランナーで、『とにかく怪我をしたくないシューズ・怪我リスク回避用の疲労抜き用シューズをお探しの方』、なおかつ、『ウェイト(体重)のある方、がっちり体型の方』『硬いソールの方が安心する方』は、これをおすすめします。 ・また、日本人の足にフィットしやすい『ヒールカウンター』が、走行時に踵が動かないように固定し、着地時に脚や身体がぶれないように安定させます。KAYANO27と比べてヒールカウンターの固定力は高め(硬め)なので、より安定感は高いと言えます。(但し、硬いと会いにくい方も増えやすい傾向アリ) ③反発性(推進力)がないわけではない ・KAYANO27と同様に【ランナーの足をケガから守る】という目的を一番高めている為、5モデルの中では反発性(推進力)は感じにくいほうかもしれません。しかし、樹脂プレートによるMIZUNO WAVEは、長年の経験と計算され尽くした独自の波型構造で、進行方向へ押し出す力に優れています。 ↓MIZUNO WAVEの波型 ・クッション反発タイプの『REACT』ですが、『BOOST』や『FLYTEFOAM BLAST』と比べて、素材そのものの反発性はやや劣りますが安定性があるのが魅力です。(また、反発性が同じ3の『GEL』や『MIZUNO WAVE』よりは反発性に優れています) ②独特なミッドソール形状で反発性向上 ・一見、反発性がそれほど高くないように見えますが、『REACT INFINITY』の特徴の1つである【踵とつま先部を反り返らせたミッドソール形状】が反発性を向上させます。 ・つま先部を絶妙な角度に反り返らせることで、蹴り出しをしやすい位置で蹴らせてくれるというメリットが生まれます。素材の反発性をより活かしやすい構造になっているのです。 ・かかと部を反り返らせることで、着地した瞬間、すぐに前方向に転がるように出来ています。要は、蹴り出しまでの助走を付けることによって反発性を活かす構造になっています。(ブランコの振り子運動のイメージです) ③安定性を補う努力 ・【ランナーのパフォーマンスを上げる】という目的が優位であるため、『KAYANO27』や『WAVE RIDER23』と比べて、【ランナーの足をケガから守る】という目的が少し劣ることは否めません。但し、もちろん安定性に対する対策は施しています。<アッパー部をニット素材にする>、<シュータンをブーティ構造にする>ことで、足の形にしっかりフィットします。足にフィットさせることでシューズ内でのブレを抑えることを行っています。(但し、着地時の素材そのもの安定感は変わらないので、やはりKAYANO27やWAVERIDER23と比べると歴然の差がある) ↓踵と爪先部の反り返り ・クッション反発タイプの最高峰素材が『BOOST』です。安定性はないものの、ここまでの高いクッション性と反発性があり、軽量である素材はBOOSTが最高峰と言っていいでしょう。その分、ミッドソールのどこにBOOSTを入れるかが重要になります。 ②踵部のBOOSTが前方向への推進力をアップ ・『ASTRARUN』は、踵部のみにBOOSTを使用しているのが特徴です。踵で着地した際に、しっかり衝撃吸収し、その瞬間に前方方向に押し勧めてくれるのが特徴です。 ・一方で、安定性に欠けるため、【足をケガから守りたいという方】よりも、【楽に気持ちよく走りたい・クッションタイプでも記録を出しやすいものがいいという方】におすすめです。 ③安定性を補う努力 ・踵で着地した際の安定感に関しては、おそらく5モデルの中で一番低いと思います。しかし、アウトソール全体の面積が広い【フラットソール構造】を採用しているため、足裏全体で着地した際(足裏全体が着いた際)、足が捻れないように安定させることができます。また、【セパレートソール】と異なり、BOOST独自のクッション感も残したまま安定性を出せるのが魅力です。 ・前足部側には、【BOOST】とは違う【BOUNCE】素材を用いています。これはクッション反発性はありませんが、安定感に長けています。『ASTRARUN』は、踵着地時の安定感は最も低いですが、全体的に全く安定感がないというわではないのです。少し走り慣れたランナーの方が使いこなしやすい傾向があります。 ↓踵部のみのBOOST ・ASICSが新しく打ち出したクッション反発タイプの新素材が『FF BLAST』です。『BOOST』に近い素材で、安定性は低いです。『BOOST』と比べて、やや柔らかく感じるのが特徴です。(クッションよりが『FF BLAST』、反発よりが『BOOST』というイメージ) ②推進力(反発性)は5モデルで最も高い ・素材自体の反発性は、『ASTRARUN』に使用しているBOOSTの方が高いです。しかし、『ASTRARUN』はBOOSTを踵部のみにしか使用しておらず、『ROADBLAST RX』は、『FF BLAST』を前足部からかかと部までの全体に使用しているので、より推進力(反発)は高く感じられます。 ・また、『NIKE/REACT INFINITY』と同様に、つま先部を反り返らせる形状をしているので、蹴り出しをしやすい位置で蹴らせてくれるというメリットもあります。素材の反発性をより活かしやすい構造になっているのです。 ③国産ならではのフィット感が安定性をキープ ・『BOOST』同様に、安定感はやはり乏しいです。しかし、日本メーカーは、日本人の足に合いやすい靴(フィットする靴)を作れる【ラスト】を持っています。自分にフィットする靴を履けば自然と安定性は生まれます。特に、日本メーカーは、踵がしっかりフィットする靴(ヒールカウンター・土踏まず部がフィットする靴)を作る技術が高いので、素材以外の面でのフィット感は抜群に高いのです。 ↓爪先の反り返り形状 言葉だけになってしまいましたので、わかりやすく【主要5モデルの相関図】を下記に記載させて頂きます!! 是非、一度このイメージを膨らませてから、実際にお店で試履きをしてみてください!! 以上が、クッショニング代表商品5選の比較分類です!! これまで何度も伝えてきたとおりですが、 それぞれの商品には得意不得意・強み弱みが必ず存在します。「どれが良くて、どれが悪い」という発想ではなく、「どれが自分の目的に合っているか」、「自分はどのカテゴリーから選びたいか」を自分自身で判断することが重要です。それが自分に合ったシューズを選ぶための必須条件です。(『入門編』で伝えてきた内容です) その上で、前回の『機能編』、今回の『実践編』で学んだ商品単品の知識を活かして頂ければと思います!そうすることで、 【ランニングシューズ戦国時代にどんどん出てくるNEWMODELを理解し、自分の求めるものかを判断できるようになると思います! そして、信頼できる店員さんとも相談し、自分にあったものを自分自身で決断できるようにしていきましょう! 大丈夫です!!要領を覚えれば非常に簡単です!! まずは、今回のクッショニング編で紹介した商品で試してみてください!! それでは、PART2:『トレーニングカテゴリーの主要モデル比較を知る』に続きます! ↓ それでは、各記事をご参考頂き、怪我なく楽しくランニングライフを楽しみましょう!! はしりびとはブログランキングに参加しています! いい記事だなと思ったマニアの方は、応援の意味で下記をクリックお願いします! ランニングが大好きで、大手スポーツ店のランニングコーナーで働いて10年『はしりびと』です。多くの商品を使用体感し、全国の店員へのランニング知識の指導、ランニング新製品のアナライザー(製品特徴を分析する仕事)などをしております。ランナーとしても、サブ3、サブ9を達成。夢は【楽しく健康にランニングをお手伝いすること】です。3.主要モデルの相関図
4.まとめ