こんにちは。
はしりびとです。
【失敗しないランニングシューズの選び方<機能編>】PART2:
『ランニングシューズの機能と4大機能を知る』
を語らせていただきます!
このテーマは、3PARTで語らせていただきます!
概要は↓の記事を読んでみてください。
1.はじめに
PART1では、【ランニングシューズの構成】について解説し、それぞれに役割があることをお伝えしました。そして、いくつかある構成の中でも特に『ミッドソール』が商品単品の違いを推測するのに役立つと説明しました。
※まだの方は先にPART1を読んでください。↓
今回は、PART1で説明した【役割=機能】についてもっと掘り下げていきます。
更には、ランニングシューズの商品単品の違いを推測するのに必要な4つの機能をわかりやすく伝えていきます!
それでは、早速始めていきます!!
2.ランニングシューズの存在目的
まず、ランニングシューズの目的をお伝えします!
ランニングシューズの目的は以下の2つです!
②履く人の【身体をケガから守る】 この2つがランニングシューズが履く人にもたらす役割であり、存在意義になります。 そう、とてもシンプルなんです。 ですが、それを達成することは容易ではありません!各社が研究に研究を重ね、試行錯誤を何十年と繰り返した今でも、この2つの目的を叶えたランニングシューズは存在していません。それも当然で、履く人が人間であり、人間に全く同じ個体は存在しないからです。1人1人の足の長さ・足の幅・甲の高さ・足の骨の形・足の癖・体重・怪我の有無・走り方・筋力など様々なことが異なり、必要な機能は千差万別だからです。 ゆえに、すべてのランナーにこの2つの目的【パフォーマンス向上】と【怪我防止】を達成することは至難の技なのです。 残念ながら、それはあながち間違いではないです。 正直私が店頭でも見ていても、マッチする人とマッチしない人は存在しますし、こういうランニングシューズがあったらこの人に合うのにと思うこともあります。 ですが、メーカーもそこに対しては当然認識しております。様々な目線をもって、誰もがランニングシューズの目的を享受できるようにするために日々考え、企画製造しています。 そして、そうしたアプローチの中心になるのが、【ランニングシューズの9大機能】です。 少しでも多くのランナーに、【パフォーマンス向上】と【怪我防止】を提供するために、各社は9つの機能(9大機能)を目線に企画製造しています。それが、下記の機能です。 ・ランニングの着地時には体重の2~3倍の衝撃が身体にかかると言われています。その大きな衝撃から身体を守る機能 ・機能を果たす主なパーツ:【ミッドソール】、【インソール】
②反発性 ・着地時の衝撃エネルギーを利用しバネのように跳ね返す機能。推進力と言います。クッション性との共存が難しいと言われています。 ・機能を果たす主なパーツ:【ミッドソール】、【シャンク】
③安定性 ・着地時の大きな衝撃に対して、身体をしっかりと支えて、体軸をブレないようにする機能。クッション性と相反する機能で、クッション性を高めすぎると柔らかくなるので、安定しなくなります。 ・機能を果たす主なパーツ:【ミッドソール】、【シャンク】、【ヒールカウンター】
④軽量性 ・シューズそのものの軽さのことです。軽いほど長時間走行時にストレスなく走れます。各社パーツや機能を搭載する際、なるべく軽くなるよう努力しています。 ・機能を果たす主なパーツ:【ミッドソール】、【アッパー】、その他様々なパーツ
⑤フィット性 ・『シューズ』と『履く人の足』が隙間なくしっかり合うようにする機能。千差万別の人間の足で、一番調整が難しいとされている機能です。 ・機能を果たす主なパーツ:【アッパー】、【ヒールカウンター】、【シュータン】、【インソール】 ※ラストが重要な役割を果たします
⑥耐久性 ・シューズの各パーツが破れないようにしたり、消耗しないようにしたりする機能。耐久性が低いと、すぐに様々な機能が100%の効果を発揮できない状態になります。 ・機能を果たす主なパーツ:【アッパー】、【アウトソール】
⑦グリップ性 ・走行時に滑らずにしっかりと地面を捉える為の機能。一度滑った感覚があると、身体が力んでしまい、疲労がかなり大きくなると言われています。 ・機能を果たす主なパーツ:【アウトソール】
⑧通気性 ・シューズ内で足が蒸れないように温度調整をする機能。走行時、シューズ内は約40℃になると言われており、蒸れるとマメやタコの原因にもなります。 ・機能を果たす主なパーツ:【アッパー】
⑨屈曲性 ・走行時、足の本来の動き通りにシューズも曲がり、柔軟に屈曲変容する機能。ストレスなく走れるので快適な走りを実現します。 ・機能を果たす主なパーツ:【アウトソール・ミッドソールの屈曲溝】
↓ ※機能を果たす主なパーツの例ですが、あくまで一例です。基本的にそれぞれのパーツで9大機能を考慮し製造していますので、それ単体で機能を満たすということではありません。あらゆるパーツが相互に連動し合って9つの機能を高めていくのです。 次に、このうちの4つの機能を使って商品単品の違いを推測できるようにする方法を説明していきます! では、早速方法を説明します!! まず、使用する4つの機能はこれです! ②反発性 ③安定性 ④軽量性 そして、この4つの機能を使って違いを推測する方法はコレです! それだけです!それだけである程度分かります! 実際、私が新製品のテスターとしての仕事をする際、この方法で予め商品単品の特徴を推測しています!そうしてから実際にテストします。そして、走り心地はほぼその推測通りです! 何故、これだけで商品単品の違いを推測できるかと言うと、 各社ランニングシューズ製品作りで最も力を入れているのが『ミッドソール素材』と『ラスト』です。ラストはフィット感を決めます。ミッドソールはその商品の特徴を決めます。その<商品の特徴>を表現する主な機能が【クッション性】、【反発性】、【安定性】、【軽量性】の4つです。つまり、この4つの機能がその商品の顔になる。 という理由からです。 もし、完璧なミッドソール素材があるとすれば、 『着地の衝撃を完全に吸収し、その上で身体がぶれないようにしっかり安定させ、そこから楽に身体を運んでくれるバネ・反発が有り、なお軽い』 そんな素材でしょう。 詳しくは、PART3『ブランド別の4大機能の比較』で説明しますが、例えば【ASICS】に使用している有名なミッドソール素材の<GEL>があります。これは、国内のランニングシューズ販売業界では、すべてのメーカーの基準と言われています。 ・反発性:★★★☆☆ ・安定性:★★★☆☆ ・軽量性:★☆☆☆☆ などという評価付けになります。(次回でもっとちゃんと説明します) 最後に、PART4で説明する【カテゴリー別の主要モデル】を知れば、ある程度の商品に対して推測ができるようになります。 まず今回は、 【クッション性】・【反発性】・【安定性】・【軽量性】の4つの機能名を覚えて、それぞれがどういった機能(役割)かを覚えておいてください! もちろんその他の機能も要所要所で登場しますので、是非知っておいてください。 要点をまとめます! →履く人は千差万別な為、誰もがこの目的を実現することは難しい →少しでも多くの人に目的を提供するため、9つの機能を高めている ・ランニングシューズには9つの機能がある →クッション性・反発性・安定性・軽量性・フィット性・耐久性・グリップ性・通気性・屈曲性の9つである →1つのパーツが1つの機能(役割)ではなく、相互に連動することで9つの機能を高める仕組みになっている ・商品単品の違いを推測するには、このうちの4つの機能が重要である →4大機能は、クッション性・反発性・安定性・軽量性である →各社が靴作りで最も力を入れているのは、<ミッドソール素材>と<ラスト>である →<ミッドソール素材>は商品の特徴を決め、商品の顔である →各社が使用する『ミッドソール素材』を把握し、4大機能別にポイント付けすれば違いを知ることができる そういうことです!繰り返しになりますが、 各社が使用するメインの『ミッドソール素材』を把握する。そして、その素材を4大機能別にポイント付けして違いを知る それが、今後のPART3,PART4でやることです! 実際、わたしが指導する従業員からも、『9大機能はイマイチわからないけど、4大機能はわかった!』『この違いの見分け方の方法は簡単だった!』という声を頂いています。 何度も言いますが、本当に簡単です!! それでは、PART3:『ブランド別の4大機能の比較を知る』に続きます! ↓ それでは、各記事をご参考頂き、怪我なく楽しくランニングライフを楽しみましょう!! はしりびとはブログランキングに参加しています! いい記事だなと思ったマニアの方は、応援の意味で下記をクリックお願いします! ランニングが大好きで、大手スポーツ店のランニングコーナーで働いて10年『はしりびと』です。多くの商品を使用体感し、全国の店員へのランニング知識の指導、ランニング新製品のアナライザー(製品特徴を分析する仕事)などをしております。ランナーとしても、サブ3、サブ9を達成。夢は【楽しく健康にランニングをお手伝いすること】です。3.ランニングシューズの9大機能
4.商品単品の違いを推測する方法はコレ!
5.まとめ