販売のプロから見た『24時間テレビのランナーの足元から思うこと』

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こんにちは。

はしりびとです。

今回は先々週に放送されていた

『24時間テレビでのマラソン』を販売のプロ目線で語ろう

と思います!

(少し時間が過ぎちゃいましたが・・・)

その前に、皆様、24時間テレビのマラソンは見られましたか??

『今年はいろんな芸能人が走ってたね!』

『よくあれだけ走るなぁ!』

『チャリティランとか興味ないんだよね・・・』

きっとそんな意見がたくさんあると思います!

が!!!

番組がどうこうとか、あのチャリティがどうかとか、内容に触れる話なんかは全くしません!!

語ることは、夢の共演と思われる

『高橋尚子さん』と『野口みずきさん』の走りについて

です。

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
確かに、このお二人を一緒にテレビで見たことってあまりなかったような気がするね!

サッカーで言えば、メッシとクリロナが一緒に練習している

野球で言えば、王さんと長嶋さんがキャッチボールしている

そんな感じです!

(よくわからなかったらすみません。。。)

では、早速この2人の共演を見て、販売のプロ的に何を感じたのかを語ります!!

1.対照的なランナーの2人

『高橋尚子さん』と『野口みずきさん』、このお二人の共通点はランナーである方なら知っていると思いますが、

元五輪マラソン女子日本代表で金メダリスト!!

日本の女子マラソン界が世界を席巻していた時期を牽引していたお二人です!

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
2大会連続での女子マラソン金メダルってめちゃくちゃニューズになってたね!!

このような見出しがよく映し出されていますが、この2人は全く違う走り方をするランナーとしても有名でした。その違う走り方としてよく言われていたのが、

高橋尚子さん → ピッチ走法

野口みずきさん → ストライド走法

※一度プライベートで走られている野口みずきさんとすれ違ったことがありますが、かなりの傾斜の上り坂をとんでもないストライドで走っていました。笑

それぞれを簡単に説明すると、

ピッチ走法とは
ピッチとは、『歩数』のことをいいます。別の言い方では、『走りのテンポ』、『走りのリズム』と言われ、なるべく足の回転数を上げて走る走法です。

メリットは、身体への負荷が少なく持続型の走法と言えますが、歩幅が短くなる分急激なペースアップへの対処やハイペースへの適応が難しいとされています。

ストライド走法とは
ストライドとは、『歩幅』のことをいいます。別の言い方では、『走りのダイナミズム』と言われ、なるべく一歩の距離を大きく走る走法です。

メリットは、急激なペースアップやハイペースを出しやすい走法と言えますが、筋力・パワーが必要となる分、身体への不可は大きいと言われています。(怪我のリスク大)

※野口さんはこのデメリットを克服するために、通常マラソン選手がやらない高強度な筋力トレーニングをおこなっていたそう

もちろん、両者がこのどちらかに偏りきっているというわけではありません。高橋尚子さんもストライドを広げますし、野口みずきさんもピッチを意識しています。

但し、最終的に彼女たちが目標や設定ペースをクリアするにあたり、

『高橋尚子さんはピッチを軸に走っている』

『野口みずきさんはストライドを軸に走っている』

だったのです。

そして、この話になると必ず下記を聞きます。

<ピッチ走法は日本人に合うってほんと?>

<ストライド走法は華奢な日本人には合わないってほんと?>

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
そういやこの手の話はよく聞くような気がするな~~。

確かに、合う合わないというのはあると思います。ですが、それはほとんどの場合、トップランナーの話で、一般の市民ランナーは、どちらも重要でどちらかを取捨択一するという考え方にならないようにしたほうがいいでしょう。

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2.対照的な走法なのにシューズは同じいいの?!

やっと、はしりびと的目線の本題です。

【こんなに違う走り方をしているのに、選ぶ靴が一緒ってどうなんだろう?!】

ちなみに両者とも金メダルを獲得した五輪時も先日の24時間テレビ時もASICS社のシューズを履いていました。ASICS社のシューズが決して悪いわけではなく、彼女たちの長年の走りのフィーリングにマッチしていることもあると思いますが、

はしりびと的には、

走り方に合わせてランニングシューズは変わる・変えるべき

と思います。

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
走り方でシューズって変えないといけないの??そんな目線で考えたことはなかったよ。

『変えないといけない』とまで断定はしませんが、それぞれの走法に適したシューズは実際あります!!

具体的に説明します。

ピッチ走法を極めるなら
地面の感覚がわかるソールが薄いシューズ(レーシングトレーニング、マラソンなどの薄いタイプのシューズ)

一定のリズムを刻みやすい安定感の高いシューズ(ASICS、MIZUNOが得意)

ストライド走法を極めるなら
オーバーストライドによる筋力負担を軽くするため少しクッションのあるシューズ(厚底カーボン、レーシングトレーニングなどの最薄より少し厚めのタイプのシューズ)

着地の衝撃をそのまま推進力に変える反発型シューズ(高反発系・厚底カーボン系のシューズでNIKEやADIDASが得意)

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
なるほどね~!!こういった目線でも靴を選ぶといいんだね!!

それでは、実際に選手たちの実例で見ていきます!!

有名選手たちの走法

ピッチ走法

・高橋尚子さん:ASICS薄底

・日本女性選手の多く:ASICS薄底

ストライド走法

・コスゲイ選手(女子マラソン世界記録):NIKE厚底カーボン

・キプチョゲ選手(男子マラソン世界記録):NIKE厚底カーボン

・ゲブレセラシエ選手(前男子マラソン世界記録):ADIDAS高反発系レーシングトレーニング

・大迫選手(男子マラソン日本記録):NIKE厚底カーボン

・野口みずき選手(女子マラソン日本記録):ASICS薄底

※大迫選手はアメリカでストライド走法に対する練習をずっとしていました

※ゲブレセラシエ選手は長年破られなかった世界記録を更新した選手

もちろん、他にもたくさん選手はいらっしゃいますが、超有名選手でストライド走法でピッチ向けシューズを履いていたのは野口さん意外あまりいないんですよね。。(これには女子陸上競技界、及び、女子マラソン界の選手とコーチの関係性も一因してそうですが、それはまたいつかまとめますね!)

3.結論なにが言いたいか!

長々と書きましたが、結果的に24時間テレビを見てどう思ったかと言うと、

①野口みずき選手の時代に、【厚底カーボン系】や【ADIDASのような高反発系レーシングトレーニングシューズ】があればどうなっていたか?

②現代の女子日本選手が、大迫選手のようにストライドを広げる練習法を実施し、【厚底カーボン系】や【ADIDASのような高反発系レーシングトレーニングシューズ】を取り入れることをすればどうなるのか?

→すべての記録はストライド走法をベースにしか生まれていない

です!

ASHITOくん(初心者ランナー)
ASHITOくん(初心者ランナー)
なるほどね!!確かに野口選手が今流行りの厚底カーボン系を履いていたらどうだったのかなぁ!!

興味深い妄想ですが、過去に戻れれば一度見てみたいですね!!!

ちなみに、以上の考え方は一般市民ランナーに対しても同様と思ってください。

ピッチ走法・ストライド走法のどちらか一方の走法が優れていると考えるのではなく、

走法に適したシューズ選び
1.ピッチ走法のスキルを高めたい

→薄底レーシング・マラソン系のシューズ

→地面を感じるタイプのシューズ

2.ストライド走法のスキルを高めたい

→厚底カーボン、レーシングトレーニングのシューズ

→最薄より少し厚めの靴

このように考えてシューズを選んでもらいたいと思います!!

そして、何度もお伝えしているとおり、

自分で自分の身体の変化を感知し、自分で最適な状況判断・アイテム選択をできるようにしていきましょう!!

その為の情報を今後も皆様にお伝えしていきます!!

それでは、長く・楽しく・怪我なくランニングライフを送っていきましょう!!

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