こんにちは。
はしりびとです。
今回は、新作ランニングシューズの【GEAR語り】をしようと思います!
2020年9月8日に発売された新作ランニングシューズ
『MIZUNO/WAVE RIDER24』
を大分解します!!しっかり深く語らせていただきます!
【ブランドについて】 言わずと知れた日本が誇るスポーツブランドです。国内スポーツブランドの2大メーカーとして、『ASICS』とよく比較検討されます。ランニングシーンでは、『ASICS』のシェアが大きく『MIZUNO』を圧倒していますが、昨今のMIZUNOランニングの快進撃は凄まじく、クッショニングカテゴリーを中心にシェアが増えてきています。また、部活者のファンも増えてきています。
【WAVE RIDERシリーズについて】 MIZUNOが誇るクッショニングシューズの代表作が、この『WAVE RIDER』シリーズです。1年に1度発売され、今作が24代目です。つまり、24年も続いている定番、かつ、超人気シリーズと言えます。この『WAVE RIDER』シリーズの凄いところは、24年間ほぼ変わらないミッドソール【MIZUNOウェーブ】を使っている点です。他社でも、何十年とずっと続くシリーズがありますが、ミッドソールは時代の流れに沿って変わってきています。『MIZUNO/WAVE RIDER』は、変わらないという良さ、安心感を提供してくれる歴史と誇りあるシューズです。
GEAR語りでは、現役のプロ販売員として、ランナーとして下記を抑えて、わかりやすく誠実にお伝えできるように努めます!
販売員・商品アナライザー・ランナーとして、市場に出回るようなシューズはほとんど履いて体感していますので実体感を語れます!
約束②: 同類商品との比較を語ります
様々なシューズを知り履いているからこそ、似たようなシューズだけど実は異なる特徴を持っているということをお伝えしていきます!
約束③: デメリット(注意点)を語ります
メーカーはいいことしか書きませんので、デメリット(注意点)もしっかり語っていきます!
それでは、お付き合いよろしくお願いいたしいます!
1.ミッドソール素材の大分解
まずは、<販売のプロによる『失敗しないランニングシューズの選び方』>の中でも活用していた4大機能によるミッドソールの評価をしたいと思います。
主要モデル | ミッドソール | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
MIZUNO / WAVE RIDER24![]() |
MIZUNO
WAVE |
★★★★☆
4 |
★★★☆☆
3 |
★★★★★
5 |
★★★☆☆
3 |
【新素材】
MIZUNO ENERZY |
★★★★☆
4 |
★★★★☆
4 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
|
主要モデル | ミッドソール | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
代々続いている『WAVE RIDER』シリーズですが、今回の目玉は何といっても、
新素材【MIZUNO ENERZY(ミズノエナジー)】
を使用している点でしょう!!

その通り、メーカーさんは違いを謳うためにどんどん新しい仕掛けをしてきます!まずは今回の【MIZUNO ENERZY】がどういった機能かを把握し、そこから更に細かく『WAVE RIDER24』の特徴を見ていきましょう!
それでは、次章より今回の『WAVE RIDER24』の特徴を分解していきます!!
2.特徴①:新素材『MIZUNO ENERZY』の能力
先程も書きましたが、今回24代目の最大の目玉は、新素材【MIZUNO ENERZY】の使用でしょう。
この【MIZUNO ENERZY】を知るために、まずは近い素材と比較分類してみます!
ミッドソール素材 | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
MIZUNO / MIZUNO ENERZY![]() |
★★★★☆
4 |
★★★★☆
4 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
ASICS / FLYTEFOAM BLAST
|
★★★★☆
4 |
★★★★☆
4 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
ADIDAS / BOOST
|
★★★★☆
4 |
★★★★★
5 |
★★☆☆☆
2 |
★★★★☆
4 |
ミッドソール | クッション | 反発 | 安定 | 軽量 |
※その他のミッドソール素材の比較一覧を見たい方はこちら↓

その通りです!!
【MIZUNO ENERZY】は、ASICS【FLYTEFOAM BLAST】やADIDAS【BOOST】同様に、最近流行の「クッション・反発タイプ」の素材です!
細かな違いとしては、
・ASICS【FLYTEFOAM BLAST】よりも、クッション性はやや高く感じられます。(柔らかさも感じる)
・ただし、反発性(推進力)は【FLYTEFOAM BLAST】のほうが上に感じられる。
・安定性は、【FLYTEFOAM BLAST】や【BOOST】と同様に極めて低い
といったところでしょう。

『WAVE RIDER24』では、【MIZUNO ENERZY】をミッドソールの踵部のみに採用しています。
【MIZUNO ENERZY】を踵部に採用したことにより、
・踵の<クッション性>と<反発性>が格段にアップ
・更に軽量性も上がった(軽くなった)
のが、今作の特徴でしょう!!

いいところに気付きました!
当然、『WAVE RIDER24』は、この問題にもきちんと対策できています。
『WAVE RIDER』シリーズのずっと変わらぬ素材で、クッション安定タイプの【MIZUNO WAVE】が、【MIZUNO ENERZY】の安定感のなさという弱を点解決してくれます!!
※【MIZUNO WAVE】を知らない方は下記に簡単にまとめています。↓
クッション反発タイプの【MIZUNO ENERZY】と、クッション安定タイプの【MIZUNO WAVE】の組み合わせは、クッション・反発・安定・軽量の4大機能のすべてを高次元で叶える最高の組み合わせ
と言えるでしょう!!
「これから走る初心者ランナー」、「長距離走用のシューズを探す脱初心者ランナー」、「疲労抜き用のクッションシューズを探す上級者ランナー」まで、おすすめできる1足です!
また、どちらかというと、
「少し速いペースも意識して走りたい」より「負担を少なくゆっくり走りたい」
「柔らかい履き心地のシューズが好み」
という方におすすめです!!
3.特徴②:シャンクがない『フラットソール』採用
これも過去の『WAVE RIDER』シリーズから大きく変わった点と言えるでしょう。
今作『WAVE RIDER24』は、23代目まであった「シャンク(ミッドソール中央部の硬いパーツ)」がなくなっています。

まずは、「シャンク」について説明します。
また、シャンクがあるソールを『セパレートソール』と言います。反対に、シャンクがないソールで変わりに真ん中の面積を広くしているソール『フラットソール』と言います。
『セパレートソール』のメリットは上記の通りですが、デメリットは少しクッションを硬く感じることです。『フラットソール』は、同様に、着地時に足が捻れないように安定させることができます。また、セパレートソールと異なり、クッションもやわらかく感じられます。しかし、少し重たくなることと、反発性がないことがデメリットです。
どちらが優れているということはないので、履いた感覚で選んでもらうといいと思います。ちなみにレーシングモデルになるほど、セパレートが増えます。
↓ セパレートソール(○部が『シャンク』)
↓ フラットソール
※シャンク以外の『シューズのパーツの名称や役割』は下記にまとめています↓
結論、シャンクがなくなったフラットソールになったことで何が変わったかと言うと、
・ミッドソールが非常に柔らかく、クッション性を高く感じる(MIZUNO ENERZYの柔らかさを殺さぬよう出来ている)
・セパレートソールと同様かそれ以上に、安定感は高い(全体重が乗った時の安定性はフラットソールの方が高い)
・フラットソールのデメリットとして「重たくなる」ことが挙げられるが、【MIZUNO ENERZY】にしたことで23代目よりも重さは感じず、むしろ軽くなったように感じる。

いえいえ!
実は欠点もあります。
・柔らかさを追求したあまり、着地した瞬間に少しブレを感じる(特に踵着地をすると、グニャっとソールが曲がり踵から身体がぐらつきやすい)
・反発性が高い【MIZUNO ENERZY】だが、柔らかさと沈みこみが大きすぎて、実際の走行時に反発をあまり感じられない
という点です。
なので、
・なるべく「踵着地」ではなく、「足裏全体」での着地を意識する
・「ペースは上げず、負担を少なくゆっくり長く走りたい」「疲労をしっかり抜きたい」という時に使用する
がおすすめです!
4.特徴③:足を包み込むような柔らかい『アッパー』
『WAVE RIDER24』の前作との違いとしてもう1点挙げられるのが、アッパーを包み込むような素材に変更したことです。
*包み込むような柔らかいアッパー素材↓
*(左)前作23代目、 (右)今作24代目↓
前作23代目までは、比較的メッシュの「目」が大きく、<包み込むというよりやや緩く、自由に足や指を動かせる>というのが『WAVE RIDER23』特徴でした。指が動かせる分、指先周りに圧迫感が出にくいというメリットはありましたが、若干フィット感をルーズに感じる方も多かったです。
そこで、今作からは<包み込むような柔らかなアッパー素材>に変更し、欠点であったフィット感のルーズさを解消しています。

前作までと比べた時に、指先周りが若干狭く感じる方はいるかもしれませんが、柔らかい素材にしたことで、履き馴染めばそこまで圧迫感は出ないでしょう!
<柔らかいクッション>と、<柔らかなアッパー>の組み合わせは、『WAVE RIDER24』での走りを快適にしてくれるでしょう!!
5.まとめ
どうでしたでしょうか?!
『WAVE RIDER24』のポイントや良さが伝わりましたでしょうか?
伝わったならば幸いです!
改めて、ポイントを下記にまとめさせていただきます!

1.クッション反発タイプの新素材【MIZUNO ENERZY】を使用
・【MIZUNO ENERZY】を踵部に採用したことにより、踵の<クッション性>と<反発性>が格段にアップ。更に軽量性もアップ
・クッション反発タイプの【MIZUNO ENERZY】と、クッション安定タイプの【MIZUNO WAVE】の組み合わせは、クッション・反発・安定・軽量の4大機能のすべてを高次元で叶える最高の組み合わせ
・「負担を少なくゆっくり走りたい」、「柔らかい履き心地のシューズが好み」、「疲労をしっかり抜きたい」という初心者~上級者までのすべてのランナーにおすすめ
2.履き心地の柔らかさを活かしながら、安定感も備えた『フラットソール』設計
・フラットソールにしたことで、【MIZUNO ENERZY】の「クッション性」や「履き心地の柔らかさ」を最大限活かせている。
・セパレートソールと同様かそれ以上に、安定感は高い(全体重が乗った時の安定性はフラットソールの方が高い)
・なるべく「踵着地」ではなく、「足裏全体」での着地を意識するほうが『WAVE RIDER24』の良さを活かせる
3.足を包み込むようなフィット感を生むアッパー素材を使用
・今作からは<包み込むような柔らかなアッパー素材>に変更し、欠点であったフィット感のルーズさを解消
・<柔らかいクッション>と、<柔らかなアッパー>の組み合わせは、『WAVE RIDER24』の走りを快適にする

最後に、他の商品との比較を明記した<総合チャート>で、『WAVE RIDER24』の位置関係を把握しておきましょう!!下記をご覧下さい!!
※下記のPDFファイルをダウンロードしてもらえれば、全体で綺麗に見られます!
↓
以上で、『WAVE RIDER24』の商品レビューは終了です!!
店頭で、是非『WAVE RIDER24』を試履きし、その特徴を体で感じてみてください!!
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ランニングが大好きで、大手スポーツ店のランニングコーナーで働いて10年『はしりびと』です。多くの商品を使用体感し、全国の店員へのランニング知識の指導、ランニング新製品のアナライザー(製品特徴を分析する仕事)などをしております。ランナーとしても、サブ3、サブ9を達成。夢は【楽しく健康にランニングをお手伝いすること】です。