こんにちは。
はしりびとです。
今回は、少し前に発売された【ランニングシューズ】について語ろうと思います!
名作”ペガサス”に次ぐロングセラー!
クッション&安定に優れたモデル!
完全初心者で足を守りたいならこれ!
『NIKE/エアズームストラクチャー23』
を大分解します!!
前回紹介したペガサスシリーズと比較した際、認知度は低くなってしまいますが、実は【ストラクチャーシリーズ】も歴史あるシリーズなんです!(23代も出せるのはやはり愛されている証拠!!)
※前回の記事はコチラ↓
昨今は、カーボンプレート入りの【フライシリーズ(ZOOM FLY, ALPHA FLY)】、軽量ロッカー系の【リアクトシリーズ(REACT INFINITY)】などが【ペガサスシリーズ】と並んで人気を博していますが、実は『ストラクチャーシリーズ』は、ナイキの中ではペガサスに次いでロングセラーになっているのです!
【ストラクチャーシリーズ】と言えば、「これから走る人の初心者モデル」「ゆっくり走る人が履くモデル」「足を守るプロテクト性能(クッション&安定)が高い」という特徴で有名です!今回紹介する23代目の『エアズームストラクチャー23』も、同様にゆっくり走る初心者ランナーの足を怪我から守る仕様になっています!
22代目と比べて、「23代目では大きなアップデートが施されたから”安定感”が落ちた」「足を守る性能が下がった」と言われることもありますが、それでもナイキの数あるモデルの中では最も足を守ってくれるプロテクトモデルだと言えます!そして、実際そこまで安定性が落ちてもいないのです!(他の部分がアップデートされているので!)
ナイキ好きの初心者ランナーは、一度は試してみるべきだと思います!
そんな『エアズームストラクチャー23』を履かれた方からのコメントでは、
クッションがめちゃくちゃ柔らかい!
柔らかいけどグニャっとする感じもない!
底から身体を支えてくれる感じがする!
ペガサスに頼りなさを感じるならこれ!
ペガサスほどペースは上がらないけど、身体を守るならこっちがいい!
速く走るランナーでもスロージョグなら負担防止にいいかも!
などなど、仕様変更があっても足を守る性能は同じだと感じるコメントです!
良き伝統は受け継ぎ、時代の流れに沿って上手く変化を取り入れた『エアズームストラクチャー23』は、NIKEの中では変えの効かない1足です!!
それでは、ロングセラーシューズ『NIKE/エアズームストラクチャー23』というモデルを解説していきます!!
ストラクチャー23は、これから走る『初心者』や『ジョギングランナー』におすすめ!
以前紹介したランニングシューズ【総合チャート表】で、どこに『エアズームストラクチャー23』が入るかを説明します!
↓チャート表上での立ち位置
※下記のPDFファイルをダウンロードしてもらえれば、綺麗に見られます!
↓
主な、使用者は下記になります!!
・初級者ランナー(完走~サブ5) ※健康/ダイエット目的のランナーにも最適 <走力別の使い方> ・脱初級者~エリートランナー(サブ4.5より速い方)のJOG・疲労をかけたくない練習用 ・初心者ランナー(完走目標)の練習・本番用 ※完走目標の方にベストマッチ ※とにかく負担をかけたくない人 ※チャート表の見方については下記参照(2020年版ですが見方は同じ) それでは、細かくみていきます!! ・重量:288g(27.0cm) ・ドロップ(前後差):8mm ・アッパー:エンジニアードメッシュ ・ミッドソール①:フォームミッドソール(フルレングス) ・ミッドソール②:ZOOM AIR(前足部) ・ミッドソール③:クラッシュパッド(踵部) ・アウトソール:ラバー(合成ゴム) 大きく3つに分けて特徴を紹介します!! 「エアズームストラクチャー23」も、これまで同様に3つの特徴に集約されますので、是非参考にしてみてください! 『エアズームストラクチャー23』の最大の特徴は、初心者の足をしっかりと守れる【クッション性】です!そのクッション性を出すために2つのミッドソール素材が活躍しています! 1つ目は、踵部に配置された《クラッシュパッド》です! 走り方を教わっていない「初心者ランナー」は、多くの場合”踵着地”で走る傾向にあります。踵着地は、着地衝撃をそのまま受けてしまうことが多く、身体への負担が大きい走り方と言われております。その為、頻繁に走られている”脱初心者以上のランナー”の間では、あまり好まれない走り方になっています。ですが、初心者ランナーは、”走り方(ランニングフォーム)を知らないこと”、”フォームを保つための筋肉が育っていないこと”により、多くの場合で踵着地になってしまうのでクラッシュパッドす。『ストラクチャ―23』には、この”踵着地”対策として、踵部にかなり柔らかいクッション材《クラッシュパッド》を採用しているのです!これで「初心者ランナー」及び「踵着地で走るランナー」の踵着地時の衝撃を分散できるようにしています! 2つ目は、ミッドソール全体に配置された《フォームミッドソール》です! この《フォームミッドソール》がどういう素材かは、NIKE社が公表していないので詳細は不明なのですが、『エアズームストラクチャー23』の柔らかい履き心地や重量(やや重たい)を考えた時に、「PU(ポリウレタン)系ミッドソール」に近い素材を採用しているのかと思います。 メーカーが独自開発したミッドソール素材(REACT, FLYTEFOAM, BOOST等)を除き、多くのランニングシューズのミッドソール素材は、「EVA」と「PU(ポリウレタン)」で作られています。両方とも、”安価”であり”癖が少ない(グニャグニャしにくい)”というメリットがあり、そのうち「EVA」は”軽量性・安定性・耐久性”が強みで、レーシングSHとの相性が良いです。次に、「PU」は、EVAよりもやや重たくなりますが、”クッション性(柔らかさ)がアップ”し、”耐久性も更に高い”という素材で、クッショニングシューズとの相性が良いです。(ちなみに、《クラッシュパッド(前述)》の方がもっと柔らかく、安定性はPUの方があります)つまり、ミッドソール全体に配置された《フォームミッドソール》は、初心者ランナーのゆったりした重心移動(踵から着地して指先から抜けるまで)を、柔らかい履き心地でしっかり受け止めてくれる仕様なのです! 《クラッシュパッド》と《フォームミッドソール》の2つを駆使した高いクッション性は、やせ形のランナーには必要ないかもしれませんが、「ウェイトのあるランナー」「ガッチリ体格のランナー」に特に有効と言えます!上記のような方は、『エアズームストラクチャー23』はベストマッチしやすいかもしれません! 正直なところ、『エアズームストラクチャー23』には、前回紹介した「エアズームペガサス38」「ズームフライ3」などのようなNIKEらしい高い反発性はほぼありません。ですので、高い反発性を求める方の期待には応えられないモデルだと思います。 他モデルと同様に前足部に《ZOOM AIR》が採用されているのに高い反発性を得られない理由としては、前述した《フォームミッドソール》に反発弾性が少ないことです。『エアズームペガサス38』は、適度な反発性もあった《REACT》がフルレングスであり、それがZOOM AIRと合わさることで”高い反発を生み出していました。『ストラクチャ―23』の《フォームミッドソール》は、どちらかというと衝撃吸収型で反発性はないに等しいので、それが反発性を得にくい理由なのです。 また、推進力(前に進む)という面においても『エアズームストラクチャ―23』の機能は高くありません。 昨今のトレンドになっているロッカー構造(爪先部や踵部が反り返っている構造)がほぼありません。その為、走っていても足がスー―っと進むような楽な重心移動はあまり感じられず、爪先に体重移動した際に、楽に足が抜けてくれるような感じもありません。(ペガサス38もロッカー構造が強くなかったですが、それよりももっと弱い) 一見、これらはダメな機能にも聞こえますが、「超初心者ランナー」「本当にゆっくり走ることを望むランナー」には反発性能を感じられないことも大切です!【勝手に進めてくれる機能】というのは、裏を返すと【勝手に進められる機能】になります。上記のようなランナーは、勝手に進められるすぎると、予想以上にペースが上がることで負担が増えてしまう可能性があるのです。極度なロッカー構造は設けず(ほんの少し爪先が反っていればOK)に、さりげなく効いているくらいの《ZOOM AIR》の反発で十分なのです!初心者にはそれで十分なんです! 初心者ランナーの中でも、「ウェイトのあるランナー」「ガッチリ体格のランナー」「ゆっくり長くを求めるランナー」は、『エアズームストラクチャー23』は使いやすいかもしれません! 今作『エアズームストラクチャー23』は、22代目から大きくアップデートされました。簡単に言うと、”22代目よりもクッション性が大幅アップ”したのですが、それと同時に”柔らかくなり過ぎて安定性が下がった”と言われることもありました。ですが、実際走った感覚としては、そこまで安定性が下がった印象もなく、むしろ個人的には足全体がついた際(体重全体が乗った際)に、身体をしっかり支えて安定するようになった印象があります!その理由が2つあります! 1つ目は、アウトソールの面積が広い点です! 上記の通り『ペガサス38』と見比べて頂くとわかりやすいですが、アウトソール(特に踵~中足部)の面積がかなり広いるのがわかると思います。アウトソール面積が広くなるということは、着地した際にシューズの接地面が広くなり、安定性が増すということになります。また、着地衝撃というのは、身体だけでなく当然”シューズ”にもかかっています。着地衝撃によりシューズ(特にミッドソール)は、グニャっと変形する(捻じれたり潰れたりする)のですが、アウトソール面積が広くなるとその変形が抑えられます。変形が抑えられた分安定性は増します! アウトソール面積が広くなった分、重たくなりますが、”高いクッション性を活かしたまま身体を保護する”を重視した『エアズームストラクチャー23』には必要な重さなのだと感じます!重さよりもクッション性と安定性を追求しているのは、NIKEには珍しいタイプと言えるでしょう! 2つ目は、前後差8mmの低ドロップ設計です! 先述した通り、初心者ランナーは、”走り方(ランニングフォーム)を知らないこと”、”フォームを保つための筋肉が育っていないこと”により、多くの場合で踵着地になってしまうと書きました。この踵着地に対して、《クラッシュパッド》で衝撃を吸収は出来ますが、安定性は出すことはできませんでした。《クラッシュパッド》の周りを少し安定性のある《フォームミッドソール》で保護しているとはいえ、それでもブレを抑えるほどの安定性はありません。更には、踵をしっかり抑えるヒールカウンターもNIKEの中では最もしっかりしているものの「日本メーカー」ほど高くはありません。要は、どうやって踵着地の際の安定感を保証するかという課題がありました。これを解決し安定性を感じるようになったのが、【前後差8mm(前足部14mm・踵部:22mm)】の低ドロップ設計です。 低ドロップ設計になると、「踵着地」から自然と「踵を含んだ土踏まずくらいまでの足裏全体着地」になるのです!踵を含んだ全体になることで、「アウトソール面積の広さ」も活かされ安定感を出せるようになっています!『エアズームストラクチャー23』は、この足裏全体着地になりやすいという感触があり、それが安定感があるという理由になっていると思います! 初心者ランナーの中でも、「ウェイトのあるランナー」「ガッチリ体格のランナー」「ゆっくり長くを求めるランナー」、更に「身体の固いランナー」には『エアズームストラクチャー23』は使いやすいかもしれません! どうでしたでしょうか?! 『NIKE/エアズームストラクチャー23』の特徴が伝わったでしょうか? 簡単にまとめると、 ①進めすぎない機能設計は、これから走り始める「超初心者ランナー」やペースを抑える「ジョギング」に向いているシューズ(ゆっくり走るランナーの身体を守る) ②2層構造の柔らかいクッションは、「ウェイトのあるランナー」「ガッチリ体格のランナー」に向いている(体格の良いランナーでもしっかり身体を守ってくれる) ③低ドロップやソール面積の広さによる安定性で、ゆっくり走るランナーの足をブレないように守ってくれる(重たくなっても身体を守ることを優先に設計されている) となります! 今回の記事を参考にしていただき、自分のレベルに合ったもの・必要なものを選ぶための材料にしてみてください! ★『NIKE/エアズームストラクチャー23』をお探しの方はコチラ! ★良い走りは良い”食”から!お気に入りのオーガニック食品を見つけよう! ↓ブログランキングに参加しています! 『読んだよ!』のポチッとをしていただけるととても嬉しいです!! ランニングが大好きで、大手スポーツ店のランニングコーナーで働いて10年『はしりびと』です。多くの商品を使用体感し、全国の店員へのランニング知識の指導、ランニング新製品のアナライザー(製品特徴を分析する仕事)などをしております。ランナーとしても、サブ3、サブ9を達成。夢は【楽しく健康にランニングをお手伝いすること】です。エアズームストラクチャー23の機能性スペック
エアズームストラクチャー23の機能評価
①2つのミッドソールを駆使して、初心者ランナーの足を保護できる仕様!
②『ZOOM AIR』の反発サポートはほんのわずか…でも初心者にはそれでいい!
③柔らかいけど安定するのは、アウトソール面積の広さと低ドロップ設計にあり!
まとめ